コミックス感想 DOGS infight (里つばめ)続き2
一番の見どころは、俺様攻・誉の間抜け顔
DOGS infightの感想はすでに2つ書いています。
読み直していて、この巻で最も貴重な場面は、誉が矢島に放っておかれたときの顔だなと思うようになった。
場面は、矢島が誉に一方的に別れを告げたことが原因で、警察庁の会議室で殴り合いの喧嘩になったところ。誉が矢島の手をベルトで拘束した上で、後ろからつっこむ。
(蛇足だけど、無理矢理なようで、入れた後、矢島を握っているところが、惰性なのか愛情なのか)
その後、思わず反応する矢島から引き抜く。振り返る矢島に誉は
「抜かれてイけなかったか」と嘲笑するんだけど、ここからが矢島の野良犬たる矜恃の見せどころ。矢島、
「…いらねーよ。そんなもん」
と言い返し、その場で自分を慰め始める。
見られていようとお構いなし、誉をほったらかして没頭。(ここで羞恥心でクネクネしたりしないのが矢島のかっこいいところ)。
放置プレイで煽ったはずの誉は、逆に放置される始末。信じられないとばかりにポカーンとしている誉の顔が、見もの。いつもの自信満々な態度はいずこへ、矢島の様子をまじまじと見て、目が離せないでいるところが、間が抜けていてなんか笑ってしまいます。
ここ、結構貴重な表情で、こういうカウンターパンチを繰り出せるのが矢島だよなと思います。
その他気づいたところ
- 誉の邪推は、矢島がかわいそう
矢島を監禁犯のマンションから出した後、誉が「被疑者じゃなくて邪魔(自分のこと)が入らなかったら」と矢島を責める。だけど、監禁犯にキスされそうになったとき、誉の姿が頭をよぎって身を固くした矢島に、その言い草はかわいそう。結果として、矢島が怒り、誉に心があると伝わるのでいいんだけどね。
なお、キスされそうになった矢島が思い出した誉の姿が、後ろ姿なのよね。矢島は誉をよく見ているんだなと思わされる。 - 監禁犯に部屋に誘われたとき、矢島が思い出した誉は、プライベート時の誉
矢島が監禁犯に部屋に来ないかと誘われたときも、誉が頭に浮かぶ。このときの誉の姿は、前髪が下りていて、ジャケットなし。ということは、喧嘩のときなのかとにかくプライベートでの誉なんだな。矢島の頭の中ででも、誉が口をへの字に曲げているのが笑ってしまう。
連載感想 俺が好きなど嗤わせる2 (里つばめ)
神谷が梶を気になり出す第2回
第1回からの続きです。
わかりやすいアプローチする梶が気になってきた神谷。「ヤったからってつきあう必要ないんだよ」と逃げを打つ神谷に、梶は「俺言ってなかったな。お前が好きだって」と距離を詰める。
- スーツ男子がすらりと見える構図
2人がスーツ姿で立っているところ(「俺に義理立てするな 梶」)、梶がかっこいい。なぜだろうと思ったら、2人を斜め上から見る角度で描かれているのよね。スーツのパンツに手をつっこんだ梶の、肩甲骨を狭め、胸を張った姿勢が、きれいに見える。さすが里先生だな。2人が、中央にいるのでなく、ちょっと左側にいる間もいい気がする。
あと、最後のコマ(「俺言ってなかったな」)も同じく斜め上から見た構図。違うのは、こちらは頭から足までの全身が描かれているところ。いいスーツを着た男のシルエットが眼福です。特に梶の立ち姿が、足の角度までまあ美しい。
- 梶は神谷の元セフレと比べて、距離の詰め方がうまい
梶が「オイ!」と神谷に呼びかけ、神谷の手を掴んだ後、「手 大丈夫か」と神谷をいたわるのよね。で、神谷の警戒心がゆるんだところを、目を見ながら近づいて、キス。いやはや、気遣いを混ぜて、しっかりキスに持ち込むところすごいな。
神谷の元セフレ・杉本氏が、「そろそろハメて欲しいんじゃないの?」と神谷を煽って、神谷に殴られたのと対照的。
大人ですなあ。 - 神谷のモラル感が今後のキー
神谷が杉本と別れた理由の一つが、杉本に彼女がいたことのよう。神谷、セフレのような軽い関係はありでも、複数と同時に付き合うのは許せないということなのか。ここらへん、次回以降で知りたいところ。 - 次回、いよいよあのセリフ登場か
最後、梶が「俺言ってなかったな。お前が好きだって」と神谷に言って終わる。ということは、「俺が好きなど嗤わせる」のセリフは次回出てくるのかしら〜。神谷さんの反応が楽しみ。 - 「梶って…髭剃らずに会社来てんの?」
神谷が部下の松田に聞いたセリフなんだけど、これって、梶とのキス中に、梶の髭が当たった感触を思い出したってことでいいのかしら。
でもって、松田は無難な回答をするんだけど、神谷って松田にとって、ちょっと怖い上司という位置付けなんだな。梶はむしろ松田のお兄ちゃん的な近い感じがする。 - その他細かいところ
・梶、「今持っているネクタイは全部捨てて、神谷が選んだネクタイに換えるから、神谷にネクタイを選んでくれ」と発言。ということは、今までのネクタイは全部、別れた奥さんが選んでいたのか。
・梶と神谷がキスしていたとき、梶はネクタイしていないんだけど、その後エレベーターの中で鉢合わせた時はネクタイを結んでいる。この間に来客があったのかね。髭も剃ってたし。
次回が早くも楽しみです。
連載感想 俺が好きなど嗤わせる1 (里つばめ)
梶のギャップにやられる第1回
離婚して半年の梶は、同期の神谷と、襲われるようにして寝てしまう。事後、神谷に真意を尋ねるも、「忘れろ」と神谷は煙に巻く。
2人の関係性やキャラをちらちら見せて終わる第一回。次が楽しみ。
- 梶がちょろいが、いい男
神谷に寝込み襲われて、怒るどころか追いかけることになったところ、いい企業のエリートが、女子に押し掛けられ、「好きになられて、その気に」みたいな感じなのかな〜。
好きになられると惚れるタイプなのか、実は前から潜在的に神谷に惹かれていたのかは、これからわかるのかしら。
離婚理由とか気になるところだな。惚れっぽくて勢いで結婚したためなのか、(神谷が気持ち良さそうなコマがあるに)体の相性が悪かったのか。
単にちょろいんだと物足りないけど、梶ってギャップがあって、そこが今までになくて気になる。 - 梶のギャップ その1 見た目。
銀行のエリートなんだけど、働きまくっているせいか、常に目の下にクマを作り、切る時間がないのか髪は少し長めの天パで、粗野な感じがしゅっとしてなくておもろい。
これが、社外とのミーティングでは、三つ揃えのスーツを着て、髪を後ろに流していて、野性味残しつつきちんとしていてぐっときます。
(2020/1/13訂正:三つ揃えではなかった) - 梶のギャップ その2 面倒見
雰囲気がさつな感じなんだけど、実は面倒見いい。取引先のいけてないおっさんが質疑応答でモタモタしていたら、助け舟出したり。
神谷が手を痛めていたら、とっさにハンカチ出すし。寝る間も惜しんで仕事しているバツイチがハンカチを持ち歩いているよー。意外と几帳面か。 - 神谷も、梶を選んでいるはず
離婚した同期はたくさんいるし、セフレとは切れたし、梶に乗っかったにせよ、誰でも言い訳ではないはず。なぜ梶なのか、これからわかるのかしら。 - (2020/1/13追記)俺はボランティアはやらねえ
梶、「俺が好きなら跪け」で松田にも言っていたよね。次はどんな場面で出てくるのかしら〜。
女性用バイブレーターレビューmaudeとirohaシリーズ
性生活で女の人が受け身になってしまうストレスを、前の記事で書いた。
BL読んで「自分だって気持ちよくなりたいですが」となったときのバイブレーターをいくつか買ったみたので、レビューする。
買ったのは、アメリカのmaudeとiroha3種
買ってみたのは、下記の4つだ。maudeは製品サイトで購入後、転送サービスを使って日本まで転送、irohaはドン・キホーテで現金で購入した。
- maude
- iroha fit MINAMOZUKI
- iroha ZEN HANACHA
- iroha RIN TAKEAKANE
お勧めはパワフルなmaude
maudeはアメリカで生まれた製品で、2018年からスタートした(はず)。設立者の1人がEverlane出身というだけあり、形がシンプル。
これがお勧めな理由は、強さが試した中で一番強いから。maudeを試した後iroha fitを使うと、撫でられている感じで物足りなく感じてしまう。
ちなみに強さは3段階で切り替え。
形がシンプルなのも、目障りでなくてよい。
ただ、難もある。
・内蔵の電池がへたるのか、1年ぐらいで充電できなくなる。→買い直す。
・乾電池式でないため、突然電池切れになったときつらい。→こまめに充電。
・一台は来てすぐ故障したが、アメリカに返品するのが面倒で、泣き寝入りした。→2台買う。2台とも故障することはないと信じて。
・maudeは日本への発送を行わないため、日本へ送るのに荷物転送サービスを使う必要がある。→まあ慣れか。
iroha全般タッチが優しくて物足りない。
irohaは、1台目のmaudeが壊れたとき、買った。選ぶのが面倒だし、比較しようと思い、ドン・キホーテで3種類まとめて買い。行くまでが恥ずかしかったが、買う段になったら、切り替わって、3つ手に持っていた。しかし、アキバ系ビジュアルの女性店員さんの目が冷たかったな。
しかし、どれも結局maudeと比べると、タッチが優しいというかはっきり言えば物足りなく、maudeを買い直すことに。
デザインも、maudeの無機質な感じの方が私は好き。
irohaの中ではiroha fitが使いやすい。
irohaの中では、iroha fitが自分に合っていた。
先が細いところが、maudeに似ていて良かったんだと思う。
機能で言うと、電池式のiroha ZENやiroha RINの方が、電池切れた時に予備の電池に変えればすぐ動かせるのでいいと思うのですが、形状優先だった。
ということで、maudeのレビュー記事でした。
「セックス放浪記」(中村うさぎ)「er-ビッチ先生が教える 一緒に気持ちよくなれるセックス講座」(トイアンナ)
女性にお聞きしたいのですが、
「自分がめちゃくちゃ気持ちいところを、いつかすごくうまい人が開発してくれるんだ」
みたいに思ったことないですか。私は思っていたし、今も思っている。
これストレスの溜まる話で、仕事とか住まいとかは、情報を検索したり人に聞いたりして、数あるオプションの中から自分で決定しているのに、こと性の話になると途端に受け身になる。相手と一緒に成長というより、相手に一任って感じになってしまうのだ。
ということで、そのストレスを言語化してくれたり、解決法を示した本をご紹介。
1. 鬱屈を言い当ててくれたののが、「セックス放浪記」(中村うさぎ)
2. じゃあ自分も相手が気持ちよくなったり自分が気持ちよくなるポイントを知っておこうよというのが、「er-ビッチ先生が教える 一緒に気持ちよくなれるセックス講座」(トイアンナ)
この鬱屈は解決するプロはないと知らしめる「セックス放浪記」
この本では、著者が、セックスしてくれる若いイケメンを探したり、自分が燃えるシチュエーションを探しに歌舞伎町に繰り出したり、はたまた自分を必要とされたいという思いに沈んだりする様子が書かれている。
この中でも共感したのが、下記の箇所。
「こっちからいろいろと要求するのは恥ずかしい(あるいはカッコ悪い)」とか「どこかにすごくセックス達者(あるいは相性の合う)男がいて、そいつに巡り会えば自然と開発されるものなんだ」などと、誰から刷り込まれたのか知らないけれど、そのように頑固に思い込んでいたからである。
さらに、いい歳だしとお金で大人の解決法を取ろうとするも、得られるサービスが全然お金に見合わないそう。
女性向けの性産業に関しては、(年配の女性)客の方が立場が弱く、下手に出なくてはいけないらしい。
レストランは、お金を払えば、おいしいものを食べることができ、いい気分にさせてくれるのに、同じ手法が通用しないつらさ。
こと性になると、「優しく導いてね」みたいなキャラになる自分が嫌だ。
ということで、少しでも自分で自分たちのこと相手のことを知っておこうという本が、次に紹介する本だ。
淡々としたトーンが学びやすいセックス読本
er-ビッチ先生が教える 一緒に気持ちよくなれるセックス講座 (eロマンス新書)
- 作者: トイアンナ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/01/26
- メディア: Kindle版
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男の人がどうしたら気持ちいいのかや注意するポイント、女性側の気持ちいいポイントや、セックスする前と後に行うケアが書かれている。海千山千の男性女性からのヒアリングに基づいており、淡々と事実ベースで書かれているため、読みやすい。
自分の気持ちいいポイントでさえ、判然としていなかったため、得るところが多い。予備知識があると、人任せでなく、自分でもできること・わかっていることがある感じがして、受け身オンリーにならずに済むのでは。
コミックス感想 DOGS infight (里つばめ)続き
言外に好きが現れる2人
DOGS infight (H&C Comics CRAFTシリーズ)
- 作者: 里つばめ
- 出版社/メーカー: 大洋図書
- 発売日: 2019/07/01
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
前の記事の続きです。
DOGS infight、ずっと読み返していて、また感想を書きたくなった。思い切りネタバレあります。
- 矢島の対句
最後の方で、矢島が斉藤に
「(自分にとっては斉藤だけだと)…言いたかねーよ。俺だって」
と言うのだけど、これって、最初の方の
「相手なんかお前がいれば十分だ」(斉藤)
というセリフに呼応しているな。
斉藤に言われた時は自分が斉藤を好きなのか見定めかねていた矢島だけど、自覚したんだなあとわかる流れでした。
- 車はキー
車の中で、斉藤が矢島の顔を見て
「ご機嫌ナナメか。それとも打ち所が悪かったのか」
というところ、斉藤が矢島を慮っていて好きなシーンなんだけど、
剣道デートのときは、矢島の方が斉藤を見て
「兄貴に負けて不機嫌ってガキかよ」
と言っていて、車の中で言葉少ないなりに相手の感情を読むところが同じでおかしかった。
そして矢島は斉藤カーの助手席に自然に乗っているし、もう自分の車いらないな。片桐に譲るのがよかろう。
- 矢島は根はストレート
斉藤の長兄・要に接待された矢島が、きれいな女性達に囲まれて、もじもじ落ち着かない顔。斉藤のお見合い相手(お嬢様)を見かけたときも、ドギマギしていた。
男性に言い寄られて不機嫌になるのと随分対照的で、この人、斉藤とつきあっている今も基本はストレートなんだろうなと思う。 - 2人にとって初めてが多い巻だった
矢島が斉藤がお酒を飲んでいる姿を見るのが初めてだったらしい。今まで署で歓送迎会なかったのかね。
矢島が斉藤宅に行ったときも、
「随分殺風景な部屋だな」
と言っていて、初めて斉藤の家を訪れたのがわかる。
矢島が斉藤に◯o◯したとき、斉藤が
「どこで覚えてきた?」
と言うのも、初めてのことだったんだろう。
あと、最後に矢島が、斉藤が寝ているのを見るのは初めてだと言っていた。まだお泊まりはしてないのかしらー。 - 1巻を受けているところ
斉藤がお見合いの前に煙草を吸っているんだけど、これって1巻にあった
「斉藤は普段は煙草吸わないが、仕事で必要なときや疲れたりイヤな事があったときに少しだけ吸う」
というのを受けているなあ。前にあった矢島との喧嘩に疲れたのか、お見合いがイヤなのか。
他にも、斉藤が、長兄の要に
「(矢島に)触るなと言っただろ」
というのも、1巻で外務省内で要に会ったときのを受けている。 - その他
矢島が被疑者と一緒にいることを知って、現場に来た斉藤が、香川を現場から署に返す。この場面、斉藤は、矢島がもしかしたら犯罪に巻き込まれているかもしれず、それを自分以外の人に見せたくなかったんだろうなあ。
現に矢島を無事被疑者から引き離した途端
「踏み込め!今すぐだ今すぐ!」
と人使い荒く命令。香川は今は斉藤の部下じゃないんだけど。。。
なんだかんだで仲がいいような斉藤三兄弟、そして斉藤父と、矢島の絡みを見てみたいなー。あとは、片桐とつるんでいる矢島を目撃する斉藤とか。あとはなんといっても、ぶっきらぼうなりにお互いに向き合っている2人をね。
さらに続き書きました。
コミックス感想 DOGS infight (里つばめ)
噛み合わないなりに、想い合っている二人
DOGS infight (H&C Comics CRAFTシリーズ)
- 作者: 里つばめ
- 出版社/メーカー: 大洋図書
- 発売日: 2019/07/01
- メディア: コミック
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上司・斉藤誉と体の関係を持った矢島千紘。しかし、半ばなし崩しで成立したケンカップルのためか、自分自身の感情に疑問が生じる。
そんな折、誉の長兄・要(かなめ)から、誉に結婚を勧めるよう頼まれる。自分の感情を持て余していた矢島は、これ幸いと誉に別れを告げた。
しかし、お見合いを中座して、矢島の元に駆けつける誉を見て、自分が誉を憎からず思っていることに気がつく。
以下追記。
DOGSの続巻。前の巻では、誉が所構わず矢島に触り、最後の最後で矢島が応じるところで終わり、どうにも言葉が足りない2人だった。それが今回のDOGS inflightでは、不器用ながらお互いのことを考えているのが伝わってきて、ニヤニヤしてしまう。
- 斉藤は、矢島をよく見ているし、意外と素直
初デートで一緒に水族館を行った時、「相手なんかお前がいれば十分だ」
とてらいもなく言っていて、感情が出にくい矢島もぐらっと来ていた。
また、斉藤が、病院帰りの矢島を病院の外で待つシーンがあるんだけど、その時には矢島は、斉藤と別れると心を決めていた。矢島の様子がおかしいことに、すぐ斉藤は気が付き、「ご機嫌ナナメか。それとも打ち所が悪かったのか」と聞く。
その後珍しく矢島が誘って情事に流れ込むが、その最中でも「どういうつもりだ?」「何かあったのか」と聞き、事後にも「何があったか言え」と尋ねていて、偉そうなんだけど、矢島の変化を見逃さないし、見過ごさずわかりたいと思っているのが伝わってくるのよね。
甘々の情事のあと、別れ際に矢島が「こういうの今日で最後にしようぜ」と一方的に言って、斉藤のマンションを出る。その後しばらくしたら、矢島のマンションの前で斉藤が車の中で矢島を待っていた。矢島の言葉に引かずに対話を求めるところやよし。ちなみにこのパターン、最後の剣道デートに繋がる。
翌日の庁内での大げんかでも、「説明しろ」と言っていた。
私は、相手の感情を深読みしすぎるキャラクターより、このぐらいぶつかってくるのが気持ちいいかな。格好つけてその場をやり過ごすより、泥臭く相手に向き合う方が、後悔がないように思えたり。 - 矢島は矢島で、斉藤のことを考えている
斉藤には、長兄・要の他に次兄・尊(たける)がいる。被疑者の友人に階段から突き落とされた矢島を、病院で診察したのが医師である尊だった(そういえばここらへん流れが急だったな)。矢島は、尊の説明を受けながら、「一番上の兄貴より似てるな」と知らず知らずのうちに斉藤のことを考えている。
また、とある監禁事件の被疑者とバーで知り合うのだが、その被疑者が矢島にキスしそうになった時(未遂)、頭によぎったのは斉藤の後ろ姿。
またバーでその被疑者が声をかけてきたとき、矢島は手配書(?)の顔と同じだと気づくのだけど、その顔を記憶していた理由が、顔が斉藤に似ていると思ったから。
ちなみに、理由を聞いて、斉藤は明らかに喜んでいた。矢島からの三行半でギスギスしていた2人の間の空気が、一気に甘くなった。これは、斉藤だけでなく、矢島が、心に斉藤がいると自覚したのも、あるんだろうな。 - 寝るだけの殺伐とした感じから、休日一緒に剣道をするまでに
前巻から今巻はじめぐらいまでは、顔を合わせる度に喧嘩もどきのいちゃいちゃだったけど、今の巻の最後には、剣道の稽古に、斉藤が矢島を連れて行くまでに。
稽古が終わった後、犬も食わないやりとりがあり、矢島は斉藤の車から降りて電車で家に帰る。だけど、矢島は寄り道せず家にまっすぐ帰り、矢島の予想通り、マンションの前には斉藤の車が止まっているのよね。
総じて、斉藤はわがままなりに矢島のことをよく見ているし、それを隠さないし、矢島はほだされた感がありながらも、斉藤のことをついつい考えている。できたら続きが読みたいなー。斉藤の父親と矢島が会うとかなんとか。
◯その他つっこみ
・矢島の「今度の休日にこたつを買って斉藤の部屋に置こうぜ」(意訳)、かわいい。自分がそこにいるってことよね。
・3日間?の展開がすごい。特に2日目・3日目が、こんなこと1日で起きたらへばるなと思うぐらいいろいろてんこもり。プライベートでの喧嘩・仕事中の怪我・付き合っている相手の兄に立て続けに会う。矢島よく対応しきったな。
1日目夜:要、矢島に「弟に結婚を勧めろ」とそそのかし。
2日目:
矢島、被疑者の仲間に階段から突き落とされる。
担当医師として斉藤の2番目の兄・尊登場。
誉お迎え。→いちゃいちゃ→別れを告げる
3日目:
庁内の部屋で大げんか&いちゃいちゃ。矢島、斉藤に勝つ。
矢島、1人で飲んでいるところ被疑者に声をかけられ、誘われるままに被疑者の家へ。
同じ頃、斉藤は、尊が務める病院の病院長のお嬢さんとお見合い。
しかし、香川から、矢島と被疑者が一緒にいると聞き、お見合いを中断して被疑者のマンションへ向かう。→仲直り。
・今回の巻に限った話ではないが、庁内や署内での部屋でことに及ぶのはいかがなものか。次使う人がねえ。
追加で思ったことを書きました。
さらに追加。